クラシック音楽による
焼酎の変化を発見!
きっかけは、
蔵に流したBGMでした
私たちがまだ音楽仕込みをはじめていなかった頃、
音楽に関するある種の話題がテレビや雑誌で取り上げられていました。
乳牛に音楽を聞かせたら、乳の出がよくなったとか。
パンを作る時に音楽を聞かせたら、ふっくら仕上がったというような話です。
それを知った当時の工場長は、考えました。パンを発酵させるのは酵母。焼酎を発酵させるのも酵母。
「だったら焼酎にも効果があるんじゃないか!」と。
ちょうど工場見学に来られる方が増えてきた頃でもあったので、
機械音でうるさいより、工場の中に音楽が流れていた方がいいだろう。
そんな軽い気持ちでオーディオ装置を持ち込んで、BGMとして、
ベートーヴェンの「田園」をはじめとしたクラシック音楽をかけたのです。
スピーカーに近いタンクの酵母が活性化
工場に音楽を流しはじめると、すぐに変化が現れました。
スピーカーに近いタンクだけ発酵が早いと、蔵人が言い出したのです。
通常はアルコール度数15度になるまでに6日かかるのに、スピーカーに一番近いタンクだけ5日で完了したと。
何かの間違いではないかと、スピーカーの位置を変えてみると…。
今度もまたスピーカーに最も近いタンクだけが、アルコール発酵が1日早く進行したのです。
これはもう、音楽を聴かせることによって、酵母の働きが活発になったと考えるほかありません。
では、タンクに直接スピーカーを取り付けたら、すべてのタンクの発酵が早まるかも!と、車用スピーカーや有線放送のスピーカーをタンクに取り付けました。
が、目立った効果は得られませんでした。